東日本大震災の発生からすでに7年半の歳月が経ちますが、被災地はいまだ復興の途上です。さらに、西日本地域においても阪神淡路大震災以後、集中豪雨、地震、台風等々の災害が各地に発生しています。ひとたびこれらの災害に直面した時には、ライフライン(電気、水道、交通、通信)の建設、管理、運営に携わる人・組織が災害に対していかに対処するかが肝要です。このような趣旨で、防災・減殺の観点から当NPOも協賛しての「講演会」が開催され、東・中・西ネクスコをはじめ約200名が参加しました。関西地区会員5名も傍聴しましたので、報告します。
講演会概要 日時:平成30年11月19日(日)13:30~17:00 主催:NPO東北大震災復興対策支援等貢献協議会、NPO道路の安全性向上協議会、全国高速道路建設促進協議会 協賛:NPOいきいきハイウェイ支援全国ネット、NPO高速道路友の会 場所:AP大阪駅前梅田1丁目APホール 講師:土岐憲三(立命館大学 特別研究フェロー)、北村弘和(西日本高速道路㈱ 取締役常務執行役員 保全サービス事業本部長)
講演①概要:土岐憲三「西日本の内陸地震に備えて」 海溝型地震の概ね100年周期は確実で、近い将来西日本・東海地域に甚大な被害を発生させることになるが、先行して発生する内陸型地震への対策が喫緊の課題である。内陸地震は確率予測する性質のものではないが、狭い区域での被害密度が高い。内陸地震についてネクスコの緊張感が不足している。活断層に直交しての被害が甚大で、直線距離約5㎞付近の被害が大きく直近では少ないといった興味深い講演であった。
講演②概要:北村和弘「最近の西日本における災害と対応」 今年発生した西日本での豪雨災害、地震災害、台風災害の報告ならびに今後の対策や体制の見直しについて1時間30分たっぷり報告された。 被害報告 1.大阪北部地震6/18 2.西日本豪雨災害7/3~8 3.台風20号8/23 4.台風21号9/4 5.台風24号9/30 体制の見直し他 1.社員の通勤ルート・時刻が同じの為、経路変更・時差出勤を検討する必要がある。 2.通行止め及び解除の基準が高速5社によって異なるので統一すべく調整を行っている。 3.豪雨の場合長期戦になるので本部責任者そ保全サービス事業本部長、建設事業部長と技術環境本部長の3名でローテーションを組みラップ時間も十分とるようにした。 4.リエゾン(災害対策現地情報連絡員)の役割を①情報リエゾン、②作業リエゾン、③意思決定補佐リエゾン、④国交省リエゾンに区分する必要がありマニュアル変更も考えている。 他